BAE, IMO, SMHって?英語のスラングについて
ティーンが書いた文を読んで、ちんぷんかんぷんだったことはありませんか? それはもしかすると、英語のスラングとの遭遇だったのかも。
スラング・・この奇妙な英語の「変種」は、英語学習者だけでなく、ネイティブにとっても わかりにくいものなのです。今まで習ってきた英語文法とは違い、スラングにはスラング独特のルールがあります。さらにややこしいことには、スラングは変化し続け、英語圏と言っても、国ごとにかなり違っているのです。このため、スラングを理解するのがなおさら難しくなっています。
さて、英会話を習うことは別に、ミッション・インポシブルだなんて考える必要はありません。スラングにちょっと興味があったら、よかったらこの入門編をのぞいてみてください。スラングの意味を知り、自分でスラングのボキャブラリーを増やし、ネイティブのようにスラングを使うようになることもできるかも。
英語のスラングとは?
スラングは会話に使われるの英語であり、頭文字を取ったり、新しく作られた言葉だったりします。若者の間によく使われる流行語であり、SNSやブログ、人の集うバーチャルの世界でよく使われています。学校の友達との間で、通りを歩いていて、また映画やドラマで、スラングを聞くことができます。ティーンは、親や先生などの前で話すとき、秘密を守るためにスラングを作り出して使うこともよくあります。ですから、聞いている人には、彼らが何を言っているのか、わからないわけです。
スラングには、言葉を省略したり、短縮するものもあります。そういうのは、実際に話すときに便利なように、短くなっていったのかもしれません。たとえば、よく見るLOLは、”Laughing Out Loud”(大笑い)とタイプするよりずっと簡単だから、できたものだと思われます。
スラング、なんとなくわかってきましたか? ではどうやってそれを理解したらいいのでしょう。友達とチャットするとき、どんなスラングを使えると思いますか? ではこれから、スラングの中でもシンプルなものをご紹介しましょう。
スラングを知るには?
1.「毎日」オンラインで英語に触れる
シェイクスピアの名作を読んだり、NYタイムズにどっぷり浸るのは英語の深い理解を目指したり、文法を学ぶ一つの良い方法でしょう。けれども現実的に私たちの出会うネイティブは、ここまでフォーマルな話し方はしません。ですから、英語学習にあたっては、どんな教材を 注意深く選ぶかが大事になってくるのです。英語のドラマを見て勉強する人が多いのも頷けますね。ドラマを見るのは、最初の一歩を踏み出すのにベストな方法ですから。
2.ポップスを聴こう
洋楽を聴く習慣のない人は、ぜひすぐにでも聴き始めてください。なぜかって? 音楽を通じて英語をきくのは、楽しみながら発音を良くし、ボキャブラリーを増やす、うってつけの方法だからです。ポッップスの歌詞は、一般的によく使われる言葉でもあります。好きなサウンドのシンガーをみつけたら、その最新アルバムを聴いて、歌詞を訳してみるチャレンジもしてみてください。わからなくなっても大丈夫。オンライン辞書には、英語のスラングの辞書もたくさんあります。それを見れば、意味もわかりますよ。
3.ネイティブと過ごそう
ネイティブと一緒に過ごすことができれば、自然に英語のスラングがわかってきます。もちろん、英語圏に住んでいない人だと、身近に英語のネイティブの友達がいないということもあるでしょう。さいわい、オンラインでは、英語のネイティブに出会う方法はたくさんあります。SNSを通じて、知り合いを増やすこともできます。また、人気サイトのコメントのやり取りを読むことで、ネイティブのつきあいかたがわかるという利点もあります。あ、もちろん、怪しい人には近づかない! これは大事ですが。
よく聞くスラング14選
英語のスラングを学ぶ方法はわかったとして、 まだちょっと・・という感じがしていたりしますか。それだったら、とりあえず暗記。暗記は英語のスラングに慣れるのに良い方法です。以下に よく聞く英語のスラングをいろいろご紹介します。もう知っているものが、あるかもしれませんね。
1. Awsome
まずは、やさしいものから。英語のドラマや映画を見ていると、このawsome によく出くわします。awsome とは、素晴らしいという意味。例えばこんなふうに使います。
“I went to Disneyland with my family. It was awesome!”
(昨日、家族とディズニーランドに行った。すごくよかった!)
ディズニーランドに行って、素晴らしい時間を過ごした、と言っています。
2.Freaking
“ a curse ”、つまり英語の「罵り言葉」より、もう一段和らげた表現として、この freaking を使う人は多いです。言いたいことのニュアンスを強めたり、強調したりすることができるのです。こんなふうに使います。
“I am freaking sad I didn’t see you!” (I am really sad.)
3.Chill or Hang Out
Chill、Hang Out というのは、誰かと一緒に過ごすこと。これが、また新しいスラングの元になっています。「Netflixでchill 」いう表現に出会ったことはありますか?これは、デートの誘い のときに、「うちに来て、映画見て一緒に過ごそうよ」ということです。
4.Knackered
この knackeredは、イギリスのスラングで、眠いとか、本当に疲れたという意味です。
テストの後で “really knackered ” なら、疲れ切ったから家で爆睡したい、という状態です。
5.Savage
これは、特に荒っぽいとか、ひどい、残酷な、ということを表す新しいスラングです。もし、恋人に、メール一つで別れを告げられたら、あなたの親友は、「うわ、それはすごいsavage !」と言うでしょう。そんなふうに使います。
6.BAE
このBAEの発音は、“bay,” と同じです。 “before anyone else.” 、誰よりも(大事)という言葉の頭文字です。友達同士でよく使われています。
例えば、 “Do you know Sarah? She’s my BAE.” といったら、「サラを知ってる? 僕のBAEだよ」ということです。BAE は、写真のキャプションにつけたり、お互いに呼びかける時にも使われます。 “Hey BAE!” というふうに。
7.FAM
英語を勉強する人にとっては、 family はとても なじみのある言葉ですよね。 Fam は、family からできたスラングです。1番の親友、というときに、この言葉を使う人は多いです。「今日はfam と、ショッピングモールに行った」という具合です。
8. SMH
SMH も、頭文字言葉です。 “shaking my head,” (首を左右に振る)から来ていて、ほとんどの人は、メールとかネット上で、何か悪いことがあってダウンした、萎えた、という意味で使います。“Did she really say those mean things to you? SMH!” といえば、「彼女、そんなひどいこといったの? ないわー!」という意味、言い換えれば、「それはひどいよね」ということになります。
9.Salty
しょっぱい物を食べたときの口の中の感じから、このSalty, 「しょっぱい」というスラングは、 「すごく怒っている人」を表します。
例は。
“I just talked to Megan on the phone. Her dad took her car keys and she is salty!”
(今、電話でミーガンと話したんだけど、お父さんに車の鍵を取り上げられて、めちゃ怒ってたわ)
10.BRB
これは、90年代末ごろのスラングで、オンラインで チャットしているときに使われたものです。意味は、be right back(すぐ戻る)で、チャット中にちょっと席をはずす、というとき言ったりします。他のスラングと違い、このRBRは今もよく使われています。
11.On Point
なにかが “on point,” だったら、すばらしい、すごい、という意味になります。褒め言葉としてよく使われています。 “Daniel, your new haircut is on point.” なら、「ダニエル、新しい髪型、すごくいいよ」ですし、 また、“on fleek,” も同じ意味で、完璧、信じられないぐらい素敵、すごくかっこいい、という意味です。
12. Slay
Slay は、誰かが いい仕事をしている、というときに使われるスラングです。
例。
“Did you see Tom play basketball this weekend? He was slaying it on that court!”
(この週末、トムがバスケットやってるの見た? いけてたよ!)
似たスラングでは、 “to rock it” (He rocked it!) や、 “to kill it.” (He killed it!)というのがあります。
13.IMO
IMOは、In My Opinion (私の意見は)の頭文字です。 また、 “IMHO” (in my humble opinion.) 、つまり、私の意見を言わせて貰えば、というのも聞くかもしれませんね。ティーンは、賛成してもらいにくそうな意見を言うとか、思い切って言い出すなどに、これを使うことが多いです。これまた、ネット上で見ることが普通です。
例。
“IMO, you should stop talking to her.”
(IMO, 言わせてもらうけど、彼女と話すの、やめたら?
14.Shade
Shade(ときには dig ) とは、人を侮辱すること。だれかが人のことで何か失礼なことや、いやなことを言ったとき、“throw shade”(影をなげつける)と表現しますし、友達についてゴシップを広げる人のことを、 shady (影なやつ)というふうに呼びます。
わけがわからなくなった?
やれやれ、 英語のスラングって、ほんとうにややこしいですよね。 このスラングのリストを読んで、わけがわからなくなったとしても、がっかりする必要はありません。ネイティブだって、こういうスラングがわからない人は多いですし、日常の会話に出て来て、わからなくても全く問題ありません。スラングを学ぶのは英語を磨く絶好の手段ですが、あくまでもお楽しみです。スラングを知ることは、もう一歩、英語の勉強を深める楽しい方法ではありますが、流暢レベルの英語に達するために絶対不可欠というわけでもありません。
カジュアル英語に親しむための時間を、なんとか作ってみてください。ネイティブ・スピーカーとすごす時間をを増やしていけば、あなたのスラング力も伸びていきます。そしてある日、あなたも fam といっしょにchill していることでしょう。